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門脇麦主演、連ドラ「うきわ」 夫婦の心の揺らぎ描く

ベランダ越しに隣人同士の男女が心を通わせる、門脇麦主演の連続ドラマ「うきわ―友達以上、不倫未満―」(テレビ東京系、毎週月曜夜11時6分)が放送中だ。野村宗弘の原作漫画「うきわ」のドラマ化で、社宅に住む2組の夫婦のすれ違う関係を描く。「誰かの心の揺らぎが誰かの人生に少しずつ作用していく。そんな日常の営みのさざ波みたいなものを意識して(ドラマを)作った」と本間かなみプロデューサーは語る。

門脇演じるヒロインの麻衣子は、「可もなく不可もない」と自己分析する女性。2年前に結婚した夫(大東駿介)の転勤に伴って広島から東京に引っ越してきた。社宅の隣人は夫の上司・二葉(森山直太朗)と妻(西田尚美)で、麻衣子夫妻は二葉夫妻に温かく迎えられる。だが、連日帰宅の遅い夫のスマホに届いたショートメッセージを見てしまった麻衣子は夫の行動を疑いはじめ、一方の二葉は陶芸教室の先生と親しそうにしている妻の姿を目撃してしまう。ベランダの壁1枚を隔てて語り合うようになった麻衣子と二葉は、互いに似た境遇であることを知る。

よくあるドロドロの不倫劇ではなく、平凡に生活してきた男女がパートナーを疑い、迷いを抱く心の動きを細やかに描く。門脇はあえて準備をしないで収録に臨み、初共演の森山とセリフをやりとりする中で生まれてくるものを大切にしたという。ただ、「(収録)現場で何も生まれてこなかったらどうしようという怖さがあった」と門脇は語る。一方の森山は「不倫というテーマだが、変哲もない男性に起こる事件を通じて(男性が)成長していく物語だと捉えた」という。

8月30日放送の第4話では、麻衣子と二葉が初めて2人一緒に外出し、二葉夫婦の過去に話題が及ぶ。