宮崎県は14日、ヤマイモに似た「グロリオサ」の球根を食べたとみられる同県延岡市の60代男性が死亡したと発表した。
全国で、グロリオサによる食中毒による死亡は2012年以降、2例目。有毒植物を原因とする食中毒患者の約半数は60歳以上で、厚生労働省は「食用と間違いなく判断できない植物は食べないで」と注意を呼び掛けている。

 同県衛生管理課によると、男性は6日、家庭菜園で採ったグロリオサの球根をすりおろして食べたとみられ、8日午前、男性宅を訪れた知人が死亡しているのを発見した。
男性の体内からはグロリオサに含まれる化学物質「コルヒチン」が検出された。

 グロリオサはユリ科の植物で、球根はヤマイモと間違いやすく、下痢や嘔吐などの症状が出て、臓器の機能不全などで死亡に至ることもある。厚労省食品監視安全課によると、20年には鹿児島県の80代男性が死亡。21年3月には高知県の70代男性が食中毒になった。

 代表的な有毒植物の特徴は厚労省ホームページ「自然毒のリスクプロファイル」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/poison/index.html)で確認できる