茨城県は15日、城里町の養豚場で豚熱(CSF)の感染を確認したと発表した。県はこの養豚場で飼育している全2895頭の殺処分を始めた。県内での豚熱への感染は、13日に確認された石岡市内の養豚場に続き2例目となる。

県によると、14日午前7時、城里町内の養豚場から、下痢や発熱、チアノーゼの症状が見られる豚や死ぬ頭数が増加していると県県北家畜保健衛生所に通報があった。同所が遺伝子検査をし、同日午後8時に豚熱の陽性が判明した。検体を農研機構動物衛生研究部門に送付し精密検査した後、15日午前10時に農林水産省がこの養豚場の豚を豚熱の患畜と決定した。

県畜産課によると、同県では20年2月から全養豚場で豚熱ワクチンを接種しているため、防疫指針に基づき農場周辺における移動制限や搬出制限区域の設定はしない。

豚熱は豚やいのししの病気で、人には感染しない。感染した豚肉や内臓を食べても人体に影響はない。

農林水産省の統計によると、21年2月時点の茨城県の豚飼養戸数は285戸で全国3位、飼養頭数は約51万頭で同6位。城里町では9090頭を飼育(20年2月)している。https://news.yahoo.co.jp/articles/e07d2cc18d9c98b959ef4dae9275b1dfe4fdfe7d