「iPhoneは異常な状態が続いている」が、中古スマホが“過去最高”に好調の理由

中古スマートフォンの販売台数は2020年度に過去最高を更新し、2021年度以降も成長する見通し(出典:MM総研)

 総務省がアクション・プランで後押ししたこともあり、スマートフォンの中古市場が右肩上がりで成長している。調査会社・MM総研が発表した2020年度(2020年4月から2021年3月まで)の販売台数は、過去最高の185万台を記録。2021年度には、10.3%増の204万台との予想も打ち出している。中古販売の現場からも同様の声が挙がっている。インタビューに答えたニューズドテック(旧携帯市場)もその1社だ。

 同社は2021年12月に、中古スマートフォンの販売台数で過去最高を記録。前年同月比の1.6倍と急成長を遂げている。一方で、KDDIに続き、ソフトバンクが認定中古のiPhoneを発売するなど、業界環境も徐々に変わりつつある。端末価格の上昇に伴い、2年で端末を返却するとお得になるアップグレードプログラムも定着したことで、端末の買い取りが難しくなる可能性も指摘されている。

 このような中、スマートフォンの中古販売は今後どうなっていくのか。ニューズドテックの代表取締役CEOで、業界団体のリユースモバイル・ジャパンの理事長を務める粟津浜一氏に、中古販売のトレンドや今後の展望を聞いた。
iPhoneは7や8がずっと売れ続けている
―― iPhoneも含めて、ここ1年、2年で傾向が変わったというようなことはありますか。

粟津氏 それが変わらず、iPhoneだと7や8がずっと売れ続けています。3年ぐらい同じものがずっと売れ続けるのは、今までになかったことで、ちょっと異常なマーケットになっているといえるかもしれません。
本来であれば、そこまで古いものは商品としてなかなか集まらないのですが、7や8はグローバルでたくさん出た端末なので、整備されたものが日本に回ってきます。グローバリズムの中でサーキュラーエコノミー(循環型経済)ができているということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f9f380d4755db65293fb6d897d52721845c8bbbe