中国、ロシア産の原料炭輸入をほぼ倍増−禁輸相次ぐ中で割安に調達

中国は先月、ロシアから製鋼用石炭(原料炭)の輸入をほぼ倍増させた。ウクライナでの戦争を受けて他国がロシア産の石炭禁輸に踏み切る中で割安に調達している。

中国税関総署のデータによれば、ロシア産の原料炭輸入は3月に140万トンと、前年同月の59万トンから大幅増。今年2月は110万トンだった。一方、平年に比べて気温が高めだったことで需要が鈍ったほか、国内生産も増えたため、発電用の一般炭輸入は減少した。

日本や欧州連合(EU)がロシア産石炭の禁輸に向けて動く中で、中国はかなり割安で調達が可能となっている。同国産の石炭価格はこの1年で小幅上昇したが、インドネシアやモンゴルなど他の生産国の水準をなお大きく下回っている。

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中国は国内で石炭生産を大幅に増やしつつあるが、品質が低く製鉄に適さないものが多いため、鉄鋼メーカーは原料炭の調達で国外のサプライヤーに頼らざるを得ない。
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