世界的なエネルギー資源価格の高騰を背景に、静岡県内でも電気やガス料金が大幅に値上がりしている。中部電力ミライズと東京電力エナジーパートナーはこの1年で、標準家庭の電気料金を2割以上値上げした。静岡ガスのガス料金も9カ月連続で上昇。ウクライナ危機で、電気、ガスともにさらなる高騰が見込まれ、消費者からは悲鳴が聞こえる。電力自由化に伴い新規参入した新電力と契約する県内自治体も打撃を受けている。

 「請求書を見て目を疑った」。静岡市葵区の主婦(41)は3月の電気、ガス代が計4万円を超えた。前年同月は2万円台で、請求が間違っていないか計算して確かめたという。

 同市駿河区のコインランドリー「ル・トン・クレール」は、経費の約4割を光熱費が占める。昨秋、より低額な電力会社に切り替え電気代を抑えた。ただ電力各社が値上げする中、いつまで効果が持続するか気をもむ。契約するガス会社からも年内の値上げを通知された。経営する望月高宏さん(50)は「店舗の料金見直しは時間の問題」と申し訳なさそうに語る。

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