中国と日本の豊かさ(1人当たりGDP)の差は、急速に縮まっている。

この傾向は将来も続く。したがって、どこかの時点で中国は日本より豊か国になる。

これは、日本と中国との関係が現在のそれとは質的に全く異なるものになることを意味する。それは、さまざまな面で、日本人にとって受け入れがたい大変化をもたらすだろう。
2040年代に中国は日本より豊かな国になる
世界経済の長期予測がいくつかなされている。

日本経済研究センターが行なった2060年までの長期経済予測は、中国が2030年代前半に経済規模で米国を抜くとした。

「2030年展望と改革」(内閣府)によると、2030年で、中国のGDPの世界シェア 23.7%は、アメリカの20.2%より高くなる。

これ以外にもいくつかの長期推計があるが、それらのほとんどは、2030年代前半に中国がGDPの規模で世界最大になると予測している。 

中国の人口は巨大だから、経済規模が世界最大になるのは、さして驚くべきことではないかもしれない。

日本との関係でより重要な意味を持つのは、「豊かさ」だ。