https://www.townnews.co.jp/0117/m/2014/03/13/228540.html

シンガーソングライターとして地域でミニライブを開催している
朝日 美穂さん
神奈川区在住 41歳
3月13日号


湧き出る愛情を歌に乗せて

 ○…明日3月14日、六角橋地域ケアプラザの「子育て広場」にゲスト出演する。1歳8カ月の我が子のために作ったオリジナル曲など、幼児が喜びそうな歌5曲を披露する予定だ。「会社も時短、育児も時短。その隙間を縫うように音楽活動をしている」。どれも中途半端で歯がゆい思いはある。しかし、「楽しむことに全力な息子を見ていると、とにかく進むしかない」と前向きな気持ちになる。

 ○…大阪府出身、東京・千葉で育った。幼い頃からピアノを習っていた。「クラシックの課題曲を練習するより、チェッカーズなどの流行歌を弾く方が好きだった」と微笑む。小学生にして、すでに作曲の真似事もしていたという。バレーボールなどにも熱中したが、15歳で電子楽器「シンセサイザー」を手にしてからは、音楽一辺倒の生活を送っている。「機械に打ち込むことで、一人で何役もこなせる。多重録音することに没頭する毎日だった」と青春時代を振り返る。

 ○…早稲田大に進学。社会科の教員免許も取得し、「普通のOLになるつもりだった」。バンドの一員として学園祭に出演した際に、友人が泣いたことに驚いた。「音楽は人の心を動かせる」と改めて感じ、卒業記念としてオーディションに応募。そこで、現在の夫である音楽評論家の目に留まり、デビューが決まった。これまでに7枚のCDをリリースしている。

 ○…結婚して神奈川区にやってきた。レトロな雰囲気の六角橋商店街を見て一目ぼれ。保育園帰りに、まんとうやベーグルのお店に立ち寄ることもある。創作活動は、湧き出る感情の表現方法の一つ。育児休暇中に、子育てイベントに助けられた。現在は恩返しのつもりで地域でのミニライブを続けている。4月29日には、山手ゲーテ座の音楽フェスにも参加する。「子どもが踊り出すような楽しいイベントにしたい」。今日も鍵盤を弾きながら軽やかに歌い続ける。