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本物の「シャブ漬け生娘」に接している精神科医「世間の覚せい剤に対する理解不足に絶望した」 [309482165]

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2022/05/02(月) 20:07:19.84ID:sdRaOtrg0?2BP(1000)

■吉野家騒動に潜んでいるもう1つ別種の差別

 「田舎から出てきたばかりの生娘をシャブ漬けにする企画」。吉野家の伊東正明・常務取締役企画本部長は、若い女性向けのマーケティング施策についてこう表現し、役員を解任された。不快に思うのは無理もない。なにしろ、その表現には、吉野屋を訪れる客を馬鹿にしているばかりか、人身売買的犯罪を肯定するようなニュアンスが含意されているからだ。

 とはいえ、ちょっと気がかりなことがある。

 くだんの発言を非難する人のなかには、「シャブ漬け生娘」という表現から「シャブ山シャブ子」(「相棒 Season 17」, テレビ朝日, 2018)のような覚醒剤依存症者のイメージを思い浮べ、「あんなゾンビみたいのと一緒にするな!」と憤る人が混じっていないだろうか? 

 勘違いかもしれない。私が薬物依存症を専門とする精神科医で、それこそ世間から「シャブ漬け生娘」と形容されかねない患者の治療をするのを生業としているせいで、いささか神経質になりすぎている可能性もある。

 だが、もしも私の懸念に多少ともあたっている点があるならば、この騒動の深層には、もう一つ別種の差別が存在することにならないか。

https://news.yahoo.co.jp/articles/cd198bfe7fe8ae17dfac0b1dee9ae305e2293760
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2022/05/02(月) 20:07:27.26ID:sdRaOtrg0?2BP(1000)

■「シャブ漬け」になるのは依存性が強いからだけではない

 おそらく世間の人たちが「シャブ漬け生娘」という言葉から想像するのは、次のようなイメージであろう。

 覚醒剤に脳と心を支配され、それを手に入れるためならば、暴力をふるう男との生活に耐え、見知らぬ男に身体を売り、仕事も乳飲み子の世話も放り出して薬物に耽溺する女性、あるいは、世の中にはそんな生活よりももっと楽しく、素敵なことがあるはずなのに(=牛丼よりももっとおいしい高級料理があるはずなのに)、シャブ以外目もくれず、薬物中心の生活を送っている女性……。

 だが、物事はそんな単純ではない。彼女たちが「シャブ漬け」になるのは覚醒剤が強力な依存性薬物だから――だけではないのだ。いくら何でも、それでは薬物の影響力を過大評価しすぎというものだろう。「ダメ。ゼッタイ。」なるプロパガンダを掲げる薬物乱用防止教育では、「一回やったら人生は破滅」と連呼されるが、これは疑似科学的なフェイクニュースにすぎない。
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2022/05/02(月) 20:07:40.73ID:sdRaOtrg0?2BP(1000)

■薬物を接種し続ける動物たちは孤立無援を感じている

 かつて頻繁に行われた実験がある。ネズミやサルの頸静脈にカテーテルを留置した状態で檻のなかに閉じ込め、ネズミやサルがレバーを押すと、カテーテルを介してヘロインやコカインがその体内に注入される、という装置(スキナーボックス)を用意する。すると、動物たちは日がな一日レバーを押し続けるようになり、やがてその頻度はエスカレートし、挙げ句に死んでしまう、というものだ。

 この実験が、薬物が「脳をハイジャックし、最後は人を死に至らしめる魔物」であることを証明し、厳罰政策や、薬物依存症者をゾンビのように醜悪に描く、差別的な予防啓発を肯定する根拠とされてきた。

 しかし、このお粗末な実験を鵜呑みにしてはいけない。檻のなかの動物が死ぬまでレバーを叩くのは、孤独なうえに死ぬほど退屈で、何よりとても窮屈で、そうしたつらさを紛らわせるのに、他にできることがないからなのだ。

 それを証明したのが、1970年代終わりに心理学者ブルース・アレキサンダーが行った、有名な「ラットパーク実験」だった。それは、一匹ずつスキナーボックスに閉じ込められたネズミと、多数の仲間と一緒に広々として遊具がたくさんある楽園に置かれたネズミとで、どちらの方がよりたくさんのモルヒネを混ぜた水を消費するのか、という実験だった。

 その結果、大量のモルヒネ水を懸命に摂取し消費するのは、檻のなかに閉じ込められた孤独なネズミの方だった。広々とした快適な空間で仲間たちとじゃれ合い、楽しむネズミたち、不思議とモルヒネ水を消費せず、見向きもしなかったのだ。

■人間が覚醒剤に依存してしまう原因も孤立無援にある

 ラットパーク実験は、依存症の原因は、薬物の側ではなく、孤独で窮屈な檻の側にある可能性を示唆している。

 人間だって同じだ。

 もしも「シャブ漬けになった生娘」がいたとすれば、それは覚醒剤という強力な依存性物質だけのせいではない。彼女たちの多くが、嵐の吹き荒れる家庭に育ち、虐待やいじめといった暴力、あるいは無関心に曝されながら、生き延びるために家を脱出していた。当然ながら、金もなければスキルや知識もなく、何より安心して相談できる相手がいない。

 そんな寄る辺なき彼女たちが夜の街を漂流していると、つけ込んでくる悪い男たちがいる。彼らは生娘たちに手っとり早く金を稼げる仕事と居場所を与え、ついでに覚醒剤も与える。
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