世の中には、優れたBluetoothヘッドフォンがいくつも出回っています。

AirPods Pro、Sony WF-1000XM4、Jabra Elite Active 75tはイヤフォン市場を席巻しており、Sony WH-1000XM4やBose Noise Cancelling Headphones 700はオーバーイヤータイプの中でも特に優れています。

しかし、これらのヘッドフォンは、さまざまな状況で高度な音質を提供できるものの、有線のヘッドフォンほど音質は良くありません。その理由を以下にご説明します。

Bluetoothは、処理できるビットレートに限界があります。

たとえ、Apple Musicなどのストリーミング・サービスをロスレスで再生するように設定しても、それらのファイルはそのBluetoothデバイスで可能な範囲で圧縮されてしまうため、ロスレスにはなりません。

しかし、楽曲の音質が悪くなるわけではなく、むしろ逆です。例えばApple Musicでは、Bluetoothヘッドフォンで音楽を再生する際にAAC Bluetoothコーデックを使用しており、そのビットレートは256kbpsです。

Spotifyの最大ビットレートは320 kbpsです。こういうビットレートなら、Bluetoothヘッドフォンでも高音質になります。

ソニーの主力製品であるWF-1000XM4でさえ、最大ビットレートは990 kbpsです。これは従来のBluetoothオーディオの約3倍のビットレートですが、ロスレスにはまだ足りません。

一方、有線のヘッドフォンには、この圧縮の問題がありません。

音源となるデバイスからの信号をフルに処理できますが、場合によっては、音源となるデバイスの方がヘッドフォンを扱えないこともあります。ヘッドフォンによっては、その良さを十分に引き出すために、さらにパワーが必要なものもあります。

そこで、ファイルの品質とヘッドフォンの品質を両方サポートするために、DACのようなユニットが必要になります。

たとえば、Apple Musicで最高ビットレートのロスレスを楽しむには、どんな有線ヘッドフォンを使っていてもDACが必要です。

公平を期して言えば、世の中にはさまざまな有線ヘッドフォンがあります。有線だからといって、AirPodsより音質が良いとは限りません。

ワイヤレスのイヤフォンやヘッドフォンの多くは、素晴らしいサウンドにするテクノロジーを搭載しています。

そういう機能がない安価な有線ヘッドフォンは、ストリーミング・サービスが送信するロスレス信号を取り込めても、圧縮されたフォーマットではAirPodsのほうがはるかに高音質になる可能性が高くなります。

ビットレートだけでなく、ヘッドフォンがどのように音を作るかも重要です。

いつの日か、ワイヤレスの技術でロスレス信号を直接耳に届けられるようになるかもしれません。しかし、今のところ、その技術は有線のヘッドフォンに限られています。

https://www.lifehacker.jp/article/2205bluetooth-headphones-will-never-give-you-the-best-sound/