神奈川から「独立」目指す3政令市、黒岩知事「正直ピンとこない」…初の4者同席協議
2022/05/07 21:08

政令市が道府県から行政権限や財源を得て独立する「特別自治市」制度の構想について、黒岩祐治知事と県内3政令市長が6日、初めて同席の場で協議に臨んだ。
実現を目指す3政令市長に対し、黒岩知事は「政令市以外の行政サービスが低下する」として、改めて否定的見解を示した。

横浜市役所で開かれた懇談会は、3政令市長の申し入れで開催。川崎の福田紀彦市長は政令市が県の事務を担いながら、見合った税制措置が取られていないとし「地域の特性に合わせた地方自治制度を再構築することが必要だ」と訴えた。

これに対し、黒岩知事は「国と地方の仕事量と財源配分は一致しておらず、地方全体の構造的な問題」とし、警察業務や災害対応など広域行政では分断が起きる懸念を示した。

横浜の山中竹春市長、相模原の本村賢太郎市長も出席した懇談は、予定の1時間を超えて続いた。4首長に意見の一致が見られなかったが、定期的に協議することには同意した。

黒岩知事は取材に対し、「市民が『県から独立したい』という思いになっているか、正直ピンとこない」と話し、福田市長は「議論の入り口に立ったことは歓迎したい」と語った。

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