昆虫界きっての名ハンター、オオカマキリ。草むらにひそみ、チョウやバッタなどの虫を捕まえて食べるイメージが強いのですが、なんと今回「ダーウィンが来た!」取材班はカマキリが天敵の鳥を襲う究極の狩りの一部始終を世界で初めて撮影することに成功しました。自らの体より3倍の重さはあろうかという鳥を、どうして捕まえられるのか。そのヒントはカマキリの武器であるカマの構造と、狩りのテクニックにありました。世界初の貴重な取材から、オオカマキリの命がけの狩りの秘密に迫ります。(「ダーウィンが来た!」取材班)

強い海風が吹く舳倉島では、高い木が育たず平らな地形が広がっています。そのため、普段は高い場所を好む鳥たちもここでは低い草木に降りて過ごすので、カマキリに狙われやすいようなのです。貴重なカマキリの狩りの様子を撮影するため、取材班は鳥がよく休んでいる草むらや低木で待ち構えることにしました。

カマキリはまず鳥の死角からカマを繰り出しますが、この時点ではまだ鳥は何が起きたのか気がついていません。その隙にカマキリはカマを深く掛け直すことができたため、今回は羽ばたく鳥を逃すことなく捕らえていました。カマキリは枝から落ちた後も最後までカマを離さず、重さがおよそ3倍はあろうかという鳥を仕留めることができたのです。

カマキリが命がけで天敵の鳥を襲うのには切実な事情があります。産卵を控えた秋の終わり、栄養を蓄える時期にも関わらずカマキリの餌であるバッタが激減。飢えが限界に達したカマキリがあえて鳥に立ち向かうのだそうです。

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