https://news.nifty.com/article/economy/economyall/12198-1622204/
牛丼チェーンの吉野家が、外国籍と判断したことを理由に学生の会社説明会への参加を断っていたことがわかりました。断られた学生からは怒りと悲しみの声が聞かれました。

「外国籍の方の就労ビザの取得が大変難しく、ご入社できない可能性がございます。今回のご予約はキャンセルとさせていただきますことをご了承ください」

大手牛丼チェーン、吉野家からのメール。受け取ったのは、現在、就職活動を行っている大学4年生のAさんです。今月1日、吉野家の会社説明会に応募したところ参加を断るメールが送られてきました。

Aさんは、父親が海外出身で母親が日本人。名前は父親方の姓を名乗っていて、カタカナ表記です。日本生まれの日本育ちで国籍も日本なのですが・・・

Aさん
「私としては自分のことを日本人だと思っている。(名前が)カタカナであるだけで勝手に外国籍と判断されてしまうんだと悲しくなった」

登録した情報は名前と住所、大学名だけ。吉野家は名前などから外国籍だと判断し、一方的に参加を断ったことになります。

Aさん
「結構ショックを受けてしまって、返信したり、私が日本国籍を持っていることを伝える気力もなくなった」

吉野家は「通常、外国籍と思われる方にはまず連絡をするはずが、その作業を怠り申し込み情報のみで判断した」と確認不足を認めました。

街で聞くと・・・

大学生
「グローバル化が進んでいるのに、名前とか国籍だけで人を判断するようなところは違うんじゃないか」

専門学生
「書類だけじゃなくて実際にお会いして、そこから(採用を)考えて欲しい」

広く会社のことを知ってもらうための説明会にも関わらず、なぜ外国籍の人を排除しようとしたのでしょうか。

吉野家は「以前、外国籍の学生に内定を出した際に、就労ビザが取得できずに内定を取り消さざるをえなかったため」としていますが、Aさんは憤りを隠せません。

Aさん
「(説明会は)みんなが受けられる権利を持っていると思うので、先入観だったり名前から判断するのではなく、一度確認をとってもらえると嬉しかったな」

採用サイトで「ダイバーシティをキーワードに」と多様性をアピールしているにも関わらず起きた、今回の事態。