ウクライナ軍参謀本部は10日、ロシア軍が9日に南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所への突入作戦を再開し、
地下施設に籠城して抗戦するウクライナの武装組織「アゾフ大隊」と激しい戦闘が起きていると明らかにした。
マリウポリ市議会幹部は9日、SNSで「露軍が11日に製鉄所で化学兵器を使用する準備をしているとの情報を得ている」と書き込んだ。
製鉄所には民間人約100人が残っているとの情報もある。
一方、南部オデーサ(オデッサ)市によると、露軍が9日、極超音速ミサイル「キンジャル」などを使って観光施設やショッピングモールなどを攻撃し、
1人が死亡、2人が負傷した。当時、オデーサでは欧州連合(EU)のシャルル・ミシェル欧州理事会常任議長(EU大統領)が
ウクライナのデニス・シュミハリ首相と会談中で、2人はシェルターに避難したという。
露軍は東部ドンバス地方の全域制圧を目指すとともに、オデーサへのミサイル攻撃を強化している。
米国防総省高官は9日、露軍の攻撃について「オデーサ周辺にいるウクライナ軍を足止めする狙い」と指摘した。
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