現職国会議員になりすまして新幹線グリーン券などをだまし取ったとして、愛知県警に詐欺容疑などで逮捕された元衆院・参院議員の山下八洲夫容疑者(79)(岐阜県中津川市)が、「以前から期限切れのJR無料パスを使っていた」という趣旨の供述をしていることが、捜査関係者への取材でわかった。

送検される山下八洲夫容疑者(10日、愛知県警中村署で)送検される山下八洲夫容疑者(10日、愛知県警中村署で)
 県警は、山下容疑者が議員を離れた後もパスや国会議員バッジを悪用して不正乗車を繰り返していた可能性があるとみて調べている。

 捜査関係者などによると、山下容疑者は4月27日、東海道新幹線東京―名古屋間の特急・グリーン券を東京駅の駅員から詐取した疑いが持たれている。国会議員の無料パスは年度ごとに更新され、期限が切れたものは国会に返却するとされているが、山下容疑者は参院議員時代に使っていた期限切れのJR無料パスを駅員に提示していたという。

 また、山下容疑者は特急券などの発券時に国会議員バッジとみられるものを所持していたといい、現職議員になりすますためにパスやバッジを使い続けていた可能性がある。

 県警は10日、山下容疑者を詐欺容疑などで名古屋地検に送検した。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20220511-OYT1T50109/