都市封鎖は続いている。感染者が過去14日出ていない地域の住民は外出を許されるが、1人でも陽性者が出ると再び自宅から出られなくなる。
3月中旬に感染者が出て、市全体のロックダウンより前に封鎖された団地に住む日本人女性は、「団地では3月末から今まで毎日陽性者が出続けている。5月下旬までは家を出られないと覚悟している」と話す。
女性によると、住民が自宅を出られるのはPCR検査と食料受け取りの時のみで、その際も人と会わないよう時間を調整して外に出ている。にもかかわらず感染者が途切れることはなく、4月中旬には下の階に住む夫婦が陽性となり移送されていった。
「封鎖から2週間を過ぎても毎日感染者が出ている理由が本当に分からない。当局も頭を抱えていると思う」と話す。
中国政府がゼロコロナ政策を貫いてきたのは、その方法で感染を比較的短期で収束させてきたからだ。3月中旬に上海で感染が広がったときも、当局は「4月上旬には正常化する」と自信を見せていた。だが、上海では過去の成功体験がオミクロン株に通用しないことが浮き彫りとなっている。同時に、従来技術を使ってスピード開発した中国製コロナワクチンがファイザーやモデルナに比べるとオミクロン株に対して機能しないことも、臨床報告で明らかになりつつある。

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