中学の時にずっと補欠だったけど、最後の試合で監督が「最後は全員出場させるからな、ちゃんと準備しておけよ」って言ってたから素振りしたりして楽しみに待ってた。
終盤から怒涛の思い出代打や思い出リリーフで残りは俺一人になった。
代打に備えてると最後のバッターに回ってきた。
4番でエースのキャプテンだった。
キャプテンも最後の試合ということもあって泣きながら打席に向かおうとしてた。
俺は監督に視線を送りながら「ここに出てない選手がいますよ」と目線でメッセージを送ったが監督は泣いているキャプテンを見ながら泣いて俺とは目線を合わせないようにしてた。
結局、キャプテンは空振り三振、みんなもキャプテンの元に集まって泣いてた。
俺だけはバットを握りしめたままベンチで息絶えた。