日医工が私的整理申請 事業再生ADR受理
5/13(金) 19:56配信

 富山市のジェネリック医薬品メーカー日医工は、業績の悪化に伴い13日、再建に向けた対応の一種である「事業再生ADR」を申請し受理されたと発表しました。

 合わせて発表した決算は、最終損益が1048億円の赤字で創業以来最大となりました。

 日医工が申請し受理された「事業再生ADR」は、裁判所を通さずに銀行などと話し合うため、民事再生法などに基づく法的整理に比べて早期の再建が可能とされます。

 日医工は、再建に向けてメインバンクからの十分な融資枠を確保したなどとしています。

 今後は、国が認定する第三者機関の調査や指導を受けながら、事業再生計画案を作成し、今月26日に開く第1回債権者集会で概要を説明する方針です。

 「事業再生ADR」の申請と受理に伴い、日医工は、「強固な収益体質の確立と財務体質の抜本的な改善を目指す」というコメントを出しました。

 また、日医工が合わせて発表したことし3月期の連結決算は、売上高にあたる売上収益が1790億円余りで、前の期に比べて4.9パーセント減りました。最終損益は1048億円余りの赤字で、赤字額は創業以来最大です。

 赤字の幅がことし2月時点での予想よりも大幅に拡大したことについて日医工は、去年3月に業務停止命令を受けた富山第一工場の出荷再開の遅れの影響などをあげています。

 来期の業績見通しは、配当を無配とすること以外示しませんでした。

 日医工は、品質試験で不適合となった製品を再加工して試験を行い出荷したなどとして、県から業務停止命令を受けて以降、生産や出荷の再開が遅れ、業績が悪化していました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2f2902c9f352adebab9490cffe48417754e112a2