「朝課外」。そう聞いてピンと来るのは九州出身者だけかもしれない。
公立高校を中心に、1時限目の前に、いわば“0時限目”として行われている補習のことだが、その存続を検討する県が相次いでいるというのだ。
大手予備校や塾のなかった1960年代後半、大都市圏と地方の教育格差を埋めようとPTAが主体となり始まったものだが、
正規の授業ではないにも関わらず実質的な“強制”になっているという意見や、欠席が内申点に影響するという意見もある。
また、オンラインによる授業も受けられる時代、早朝に登校することそのものの意義も問われているのだ。

佐賀県の公立進学校を卒業したテレビ朝日の平石直之アナウンサーは「同調圧力も何も、“行くものだ”と、何の疑いも持っていなかった。
0時間目が7時半からで、夕方、6時間目が終わったあとに7時間目、8時間目もあった。自転車通学だったので、暗いうちに家を出て、暗くなって帰宅していた」と振り返る。
 
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一宮記者の記事を読んだことがきっかけで、宮崎県議会で質疑を行ったのが田口雄二県議だ。
「私自身は私学だったので朝課外はなかったが、家内は鹿児島県立の普通科高校、3人の子どものうち、2人が宮崎県立の普通科高校だったので、
やはり朝課外に当たり前のように行っていたし、“県立高校とはそういうものなのだろうな”と勝手に思い込んでいた。
しかし一宮さんの記事を読んで、これは九州だけの、ちょっと変わった風習なのかと思うようになった」と明かす。
“朝課外“の運営は
「その頃、朝日新聞の宮崎県版に掲載された本県出身の歌人・吉川宏志さんの『京都から見た宮崎』という記事も読んだ。
“30年前に京都に住み始めた時、午後4時くらいに進学校の高校生が帰っていく風景を目にしてびっくりした。
宮崎では朝早くから課外授業が始まり夕方も課外授業があった。授業が毎日10時間くらいあったのである。冬だと家に帰る頃は真っ暗になっている。
帰宅してからも宿題を大量にやらねばならない。体力がないとすぐに潰れてしまう生活だった”と書かれていた。


https://news.yahoo.co.jp/articles/0e504a04c8b4ea1599b3b3a4aa5d8286f2789405