愛知県東部で工業用水停止へ、トヨタなど自動車産業に影響の可能性も

 愛知県は17日、豊田市の明治用水頭首工で大規模な漏水が発生したため、県の安城浄水場から西三河地域にある工場などへの給水が停止になる見通しを発表した。給水先は9市3町にある主に自動車関連企業など131事業所。一帯にはトヨタ自動車関連の工場も集積しており、操業に影響が出る可能性がある。

 県によると、明治用水頭首工は川をせき止めて水をためる施設。17日未明に大規模な漏水が起き、この施設から取水している安城浄水場で必要な水量が確保できない状態になっている。一定の貯水量が残っており、工業用水の給水停止は18日以降と見込まれる。復旧の見通しは立っていないという。

 給水地域は岡崎市の一部、半田市、碧南市、刈谷市、豊田市の一部、安城市、西尾市の一部、高浜市、みよし市、東浦町、武豊町、幸田町。1日あたりの契約水量は28万立方メートル。

 刈谷市の自動車部品メーカーの経営者は「塗装を行う企業では大量の水を使う。部品は一つ欠けるだけで車はつくれないので、給水できない期間がどのくらい続くかが不安だ」と話した。

 トヨタ自動車の広報担当者は17日夜時点で「そうした内容の連絡は入っていない」としている。

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