国営TV局『ロシア1』のトークショーでは、番組司会者のウラジミール・ソロヴィヨフ氏が兵站への不満をぶちまけた。
「けれど、我々の兵に何かを届けるのは事実上不可能では。この不満は100回も述べてきた。」 
氏は補給網に問題があると指摘し、前線の兵士に物資を届けるまでに長時間を要していると指摘している。

ウクライナ戦線で重要な役割を占めるドローンについても、生産数の少なさと輸送網の貧弱さが足かせになっていると氏は嘆く。
「ドンバス地方に何かを持ち込みたいなら、(西部)リヴィウのウクライナ税関を通す方がまだ早い」との皮肉だ。

ソロヴィヨフ氏はこれまでプーチン政権のプロパガンダを積極的に担っており、国家批判の発言は異例だ。
デイリー・メール紙は「プーチンの最も有名な操り人形のひとつ」であるソロヴィヨフ氏が軍部を「公然と批判しはじめた」と報じた。


(中略)


軍への怒りを爆発させるのは、ソロヴィヨフ氏だけではない。
番組内にゲスト出演したロシア国家院(下院)のセミョーン・バグダサロフ議員は、司会を務めるソロヴィヨフ氏の主張に大いに同調し、貧弱な物資補給に怒りを示した。
「国(ロシア)は、戦時中のアプローチに移行する必要がある。馬鹿げた行動はもう十分だ。」

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2022/05/post-98705_1.php