https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2204/12/news048.html

お菓子を食べ始めると「そしゃく音」と「ゲップ音」を流す、袋止めクリップ 「間食をやめろ」と暗に警告

中国の北京理工大学の研究チームが開発した「Hicclip: A Smart Sealing Rack Using Interactive Sounds to Intervene Snack Addictions」は、スナック菓子の過剰摂取を軽減を支援する袋止めクリップスタンドだ。スタンドのクリップから外してスナック菓子を食べている最中は、同時にそしゃく音を再生し、50秒後にゲップ音を流して間食をやめるように暗黙のうちに促す。
 ポテトチップスなどの高カロリーのスナック菓子の大量摂取は、肥満や食事バランスに大きな悪影響を及ぼす可能性がある。研究では、過剰な間食を軽減するための手法を提案する。

 食事中に聞こえる音は、食べ物の知覚に重要な役割を果たすことが実証されており、例えばそしゃく音はそしゃく速度の調節に有効であったり、食事中の反響音はユーザーに食事量の錯覚をもたらす。このように音は間食を減らすのに有効な手段であると考えられる。

 今回は、ユーザーの間食行動に応じて食事関連音に基づく聴覚フィードバックを提供する方法で過剰な間食問題に挑戦する。デバイスは、いったん開けたスナック菓子を閉じておく袋止めクリップスタンドを採用した。これはスナック菓子のパッケージを小分けにして、食べる機会を提供できる可能性があると考えたからだ。
 スタンドの下には超音波センサーを配置し、スナック菓子の袋に超音波が常に当たるようにしている。これによって、スナック菓子の袋がクリップから外されたかどうかをArduino Nanoを介して検出する。
 スナック菓子の袋を取ると、デバイスに組み込まれたタイマーが時間をカウントし始め、同時にそしゃく音が再生される。50秒経過するとゲップ音が鳴り、遊び心を持って食べ過ぎを注意する。

 最初の音量は45dbだが、なお間食を続けている場合は10dbずつ音量が増加する。ユーザーが食べるのをやめてスナック菓子を袋止めクリップに挟むと無音になり初期状態に戻る。