SNSの問題投稿、最少に 千葉の中高生、付き合い方の周知進む
https://mainichi.jp/articles/20220604/k00/00m/040/032000c
2021年度にSNS(ネット交流サービス)などで他人を誹謗(ひぼう)中傷したり、個人情報を明かしたりした千葉県内の中高生は472人(前年度比542人減)で、11年度以降で最も少なかった。県が1日、調査結果を発表した。担当者は「SNSなどとの適切な付き合い方について、周知が進んできたからではないか」と分析している。

県は20年度からAI(人工知能)などを活用し、学校名や呼称、行事名などを手がかりに、生徒によるSNSやインターネット掲示板の問題投稿の特定を試みている。21年度は県内全ての中学校、高校、特別支援学校など632校を対象に実施。問題投稿が確認された場合、生徒を指導し、投稿を削除させるなどしている。

 問題投稿は深刻度に応じて、(1)自身の名前や学校名などの公開(2)他人の個人情報の公開や自殺予告、個人を特定した誹謗中傷など(3)刑事事件や自殺に関係するもの――の三つのレベルに分類される。21年度は(1)が400人(400件)、(2)が71人(84件)、(3)が1人(1件)確認された。

近年は、個人情報を公開していることが原因で事件に巻き込まれるケースやネットでの中傷を苦にした自殺が社会問題になっており、県は子どもたちへの啓発に力を入れてきた。担当者は「今後も効果的なパトロールを実施し、問題ある書き込みの早期発見に取り組む」と話している。【山本佳孝】