研究力「復活しないと日本終わり」 大学ファンドにかける旗振り役
https://www.google.com/amp/s/www.asahi.com/amp/articles/ASQ5X046RQ5LULBH007.html


研究の世界に約40年、政策の世界に約10年身を置いた。物理化学者の橋本和仁さんは、世界トップレベルの大学を作るために始める10兆円規模の大学ファンドの制度作りにも携わった。この4月、ファンドが置かれる科学技術振興機構(JST)の理事長に就いた。低下する日本の研究力をどう取り戻すのか、聞いた。

 ――内閣府の総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)の有識者議員などで約10年、科学技術政策にも携わってきた。これまでの政策をどう評価しますか。

 客観的に言って、日本の科学技術力が国際的に低下しているという事実があります。相対的に下がっているのは、中国がどんどん科学技術に国費を投資し、成長しているのが一つの要因。日本ではこの20年間、科学技術への投資は減っていないが、伸びてもいません。

 国立大学への運営費交付金は減りましたが、それを埋めるように競争的資金を増やした。文部科学省などは必死になって新しいプログラムを作っていた。ただ、それはパッチワーク的な政策だったので全体最適にはなっていなかったというのがあります。