江戸川区内「ひきこもり」約8000人 区長「ショックな数字」 昨年度大規模調査 40代が最多
https://www.tokyo-np.co.jp/article/182488
東京都江戸川区が2021年度に実施したひきこもりの実態調査で、区内に7919人(7604世帯)のひきこもり当事者がいることが明らかになった。区はこれまで当事者64人を把握済みで、今回の調査結果を含めると、約8000人がひきこもりと判明したことになる。当事者や家族の多くが複数の困りごとを抱えながらも「(行政などに)相談したことはない」との回答も多く、重層的な支援の必要性が浮き彫りになった。(太田理英子)
◆病気、職場になじめず…
 調査は、15歳以上で給与収入に課税されていない人や、介護など行政サービスを利用していない人を対象とし、区内世帯の約半数に該当する18万世帯に、昨年7月から今年2月にかけて郵送と訪問で実施。57.2%にあたる10万3196世帯から回答があった。8日に区が調査結果を公表した。区によると、ひきこもりに関するこうした大規模な実態調査は全国的にも珍しいという。
 調査で把握した年代別当事者で、最も多かったのは40代で17.1%だった。ひきこもり状態になっている期間は、1年~3年未満が28.7%で最多。きっかけは「長期に療養を要する病気にかかった」「職場になじめなかった」などが目立った。現在の困りごとについては76%が複数項目を上げ、当事者からは「自分の健康」や「収入・生活資金」「家族の健康」との回答が多く占めた。