「ディアブロ イモータル」ハクスラにあるまじき地獄の課金ガチャで物議

Metacriticのユーザーレビューはさっそく0.5点に。
1回320円のガチャで最高レアが引ける確率は0.045%

Blizzard Entertainmentが6月1日に配信を開始したAndroid/iOS/PC用MMOアクションRPG「ディアブロ イモータル」について、
ゲーム内課金要素が物議を醸している。
レビュー収集サイト「Metacritic」では、同作のiOS版に3,000を超えるユーザー評価が集まるも、
そのスコアは0.5点(最大10点)、ほぼ最低値を記録している。

「ディアブロ イモータル」は、ハック&スラッシュの金字塔「Diablo」シリーズの最新作として初めてスマートフォン向けに開発された作品。
「Diablo III」をベースとなしながら、ジャンルはRPGではなくMMORPGとなり、主要コンテンツに対人戦を含めるなどシリーズ作品とは一線を画す。

プレーヤーから問題視されているのは今作における一部の課金要素。
今作では、シリーズおなじみのGem(宝石)が登場し、武器・防具のスロットにはめることでキャラクターを強化できる。
こと戦闘力においては非常に大きなウエイトを占め、宝石の差が対人戦の勝敗に顕著に表れる。
宝石のうち、「レジェンダリー宝石」とよばれるアイテムはレアリティが複数段階設けられており、
入手にはいわゆる課金ガチャであるダンジョン「エルダー・リフト」を周回しなければならない。
装備のソケットに宝石をはめることで性能を強化するシリーズおなじみの機能

装備のソケットに宝石をはめることで性能を強化するシリーズおなじみの機能

「エルダー・リフト」では、入場時に「紋石」とよばれるチケットを支払うことでボス討伐時に
「レジェンダリー宝石」や「宝石」関連のアイテムを入手できる。
レアリティの高い「レジェンダリー宝石」を入手するためには1個最大320円で購入できる「レジェンダリー紋石」を投入する必要がある。
「レジェンダリー紋石」1個につき1個の「レジェンダリー宝石」が入手できる仕組みだ。

「レジェンダリー宝石」のレアリティは星の数で示され、性能は3段階に大別される。最高性能をもつグループは星5。
星5の中でもさらに段階があり、星2/5から星5/5までに分けられ、一部性能は2倍以上の開きがある。
レジェンダリー宝石の1つ「血塗れの翡翠」共鳴と攻撃力のステータスは星の数で変動する

星5全体の排出率は4.5%で、そこから星5/5が出る確率は1%とされる。
つまり、1回320円のガチャを回して最高レアが引ける確率は0.045%である。
しかも星の宝石は9種類あるため、この中から狙いの星5/5レジェンダリー宝石を引ける確率は0.005%だ。
さらに、宝石を強化するために同じ名前の宝石(星の数は問わない)が数十個単位で必要になる。

今回の「Diablo」では最高級のギアを揃えるために途方もない金額の課金が必要ということで、
あまりにも“Pay to Win”であるとしてシリーズファンからの評価は非常に厳しい。
リリースから1週間が経った6月9日時点で「Metacritic」のユーザースコアはiOS版で3,000票以上を集め0.5点、
PC版はβテスト期間で票数こそ少ないものの脅威の0点。
このままいくと同サイトにおける最低記録であるPS4版「MADDEN NFL 21」の0.3点をも下回る勢いだ。
過ぎた課金要素に目を瞑ればMMORPGとしてよく練られた作品ではあるため、今後の巻き返しには期待したい。

https://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1415805.html