“嬉しくて楽しくて仕方ない夏” 感満載! 河合奈保子「夏のヒロイン」

奈保子、初めてのサンバでウキウキ、ワクワク!
―― これは月刊明星の付録の歌本「YOUNG SONG」(以下、ヤンソン)に「夏のヒロイン」が初めて掲載されたときに書かれていたフレーズである。

前年(1981年)の夏にリリースした「スマイル・フォー・ミー」は初のオリコンTOP10入りを果たし、その年一番のヒット曲となった。
それまでの奈保子のシングル曲は比較的マイナー調のものが多かったこともあり、“この夏も明るい曲調の作品を出せば、奈保子のキャラクターと相まってヒットするはずだ!”…と、評論家でもないくせに、
当時高校1年生だった奈保子ファンの私はそう思っていた。

そんなところにリリースされたのが「夏のヒロイン」である。

前作「愛をください」のシリアスなムードとは違い、サンバ調のリズムに乗ってハツラツと歌う奈保子。
派手なブラスアンサンブルに、夏の暑さを感じさせるように響く芳野藤丸のギター、勢いのあるコーラス(レコードではEVEが担当)との掛け合いなど、楽しい構成になっている。

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