戦国時代、山内一豊という貧乏な武士がおり、その後、土佐の藩主となる立身出世の話があります。
この一豊は嫁の千代との間に娘一人しかもうけられませんでした。側室が当たり前だった時代、
それを否定した「夫婦の鏡」ですが、当時としては例外中の例外でした。

なぜ側室が必要だったかと言えば家を継ぐことが最重要課題でした。
ところが戦国時代(あるいは先の大戦前も同じ)では子供が何人死ぬかわからないのでとにかく生むしかなかったのです。
当時、妻に子供が出来なければ妻がご主人様に側室をあてがう行為もあったとされますが、それを嫌がった豊臣秀吉の妻、寧々の話も有名ですね。

これは家族や家系をベースにした社会が形成されていたことがポイントであり、
この4−50年で子供たちが親元を離れ小家族を作ったことも少子化の根本原因の一つでしょう。
「サザエさん」のような家族構成が本質的には一番よい、だけど、今さらそこに戻れない、これが私の分析です。

一方、政府は女性の社会進出を後押しします。それは労働力不足を補い、女性の地位を上昇させる点では素晴らしいことですが、その弊害もありそうです。
「パートナーに男性を要するか」と言えば「彼に半分持っていかれるなら私、結婚しない」になりかねないのです。
つまり上述した男性が「嫁に半分持っていかれるなら結婚しない」のとまったく同じ発想が生まれるわけでこれでは将来、婚姻数が激減してしまいます。

これが私の言うジレンマです。さぁ、どうしますかね?この問題は現代社会の極めて大きな課題であり、容易には解けないと思います。
価値観そのものを変えない限り、小手先の政策では無理だと私は思います。妙案はあるのでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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