しかしスレタイに戻ればジャップにも
この「バビロン捕囚」的な思想と精神の危機をたしかに受け取っていた人々はいた
もちろんいま触れた今では死語に近い知識人の扱いをされた人たち

かれらの一部はさらにきちんと
バビロン捕囚やその他の歴史さえ参考にならず自分たちで考えるしかない
現代ジャップに固有の問題を論理的に把握しようともがいた

ここで「論理的」と言ったが
そのとき文学は論理的ではないなどということは決してない
むしろ文学を除いては人間の現実の「唯物論」足りえないとさえ言える

そしてこれも誰もが知ってることだけど
もう長いこと文学は困難の中にある
ジャップのみならず世界的にね
必読書にろくに挙がらないことからも証されるとおりで