円安になるとGDPが上がり、日本にとっては有利なこと

高橋)日本で「円安」と盛んに言うではないですか。報道を見ると「とても悪いことなのか」と思いますが、ファクトとしては、円安になると実質国内総生産(GDP)は上がるのです。自国通貨安は自分の国には有利であり、他の国には不利ということで、「近隣窮乏化」などという言い方をします。近隣窮乏化というのは、周りの人には迷惑な話であるということです。

飯田)周りの国にとっては。

高橋)日本国内で批判が出るということが、私は不思議ですね。普通は海外から批判が出るのです。「日本だけがよくて、他の国は大変だよ」という文句が来るのです。

飯田)お前だけよくていいよなと。

中小企業には不利だが超優良企業には有利な円安 〜プラスマイナスを合わせるとプラスが大きいのでGDPが増える

高橋)そういう文句がくるのだけれど、いまのところきていないのはラッキーです。10%くらい円安になるとGDPは1%くらい上がるので、有利な話なのです。こういう話をすると「中小企業は」という話題になりますが、為替というのは、中小企業には円安は不利です。ただし、エクセレントカンパニーには有利です。

飯田)超優良企業には。

高橋)輸出比率が全然違うためです。輸出は世界市場で行わなければいけないから、比較的エクセレントカンパニーには有利なのです。輸入は誰でもできるのですが、中小企業は輸出比率が低い。そういう意味では、円安の恩恵を得にくいのは間違いありません。それでも、プラスマイナスを合わせるとプラスの方が大きいので、GDPが増えるということです。

「円安」が日本にとって有利である「理由」 高橋洋一が解説 (ニッポン放送)
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