原材料価格の高騰を受け、三菱自動車工業とマツダは、国内で販売する一部の車種について、ことしの秋から3%程度、値上げすることになりました。

国内のメーカーがモデルチェンジなどの時期以外に値上げに踏み切るのは異例で、ほかのメーカーにも広がる可能性があります。

関係者によりますと、三菱自動車工業は鉄や貴金属など原材料価格の高騰を受け、主力のSUV=多目的スポーツ車の2つのモデルについて、ことしの秋から値上げを行うということです。

このうち最もグレードの高いモデルでは、15万円、率にしておよそ3%値上げします。

また、マツダも、ことしの秋からセダンとSUVの一部の車種で、およそ3%、値上げするということです。

両社とも、大幅に装備を改良するモデルチェンジなどを伴わない時期での値上げとなり、販売競争が激しい国内市場で、国内の自動車メーカーがこうした値上げに踏み切るのは異例です。

日本自動車工業会は、原材料価格の高騰で、今年度、加盟社全体では、営業損益ベースで前の年度よりも2兆5000億円、利益が押し下げられると試算していて、急激に上昇するコストを価格に転嫁せざるをえないと判断した形です。

海外の自動車メーカーも、日本で販売価格を相次いで引き上げていて、今後、ほかの国内メーカーにも値上げの動きが広がる可能性があります。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220617/amp/k10013677151000.html