東京オリパラ残る“レガシー”活用は?毎年赤字の見込みも…大会経費1兆4238億円

オリンピックのために東京都内に新設された競技場は、国立競技場を含めると7つ。建設費用は2944億円に上ります。

収支を見てみると、例えば国立競技場は2022年度だけで、維持管理費などで約13億円の赤字の見通し。さらに、土地の賃借料も11億円ほどかかります。

競泳の会場となった東京アクアティクスセンターも、都の試算では毎年6億4000万円の赤字になる見込みです。

アクアティクスセンターのすぐ近くにある、東京辰巳国際水泳場は、アイスリンクに改修される方針です。都によりますと、アイスリンクへの改修費用には、約44億円がかかるといいます。

他にも、カヌー・スラロームセンターや大井ホッケー競技場など、有明アリーナを除く、5つの施設で毎年、大きな赤字となる見込みです。

こうしたお金は、都民の税金によって賄われることになります。

元々“コンパクト五輪”と銘打った、東京オリンピック。立候補時の予算は7340億円でした。ふたを開けてみれば、かかった経費は1兆4238億円。

会社員(50代):「それだけずれるって、民間企業なら普通にありえない。どういう計算したら、そうなるのか不思議。何でそこまでかかるのか、本当に理解しがたい。やっちゃったものはしょうがないと諦め」

一方、プラスにつながったという声も…。

高校生(18):「コロナの中で受け入れた経験が、これから日本の街づくりで良い経験になるのでは。1兆円使ってやる話じゃないが(得たものが)あるのかなと」

東京オリンピックの開催には、賛否の声がいまだに残っています。

21日午後7時過ぎ、最後の会見で橋本会長は、東京オリンピックをこう総括しました。

東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会、橋本聖子会長:「東京2020大会の重要なレガシーの1つは人だと思う。1人でも多くの方に、東京大会という旅路から何かのヒントやきっかけを得て頂き、この先の豊かな人生の実現と、スポーツを通じた社会の貢献に、一層の理解と協力を頂けることを願っている」
https://news.yahoo.co.jp/articles/d386e218ea2f065142099b03ba3350efb5f8a860