>>87
>繰り延べ資産や交付国債での対応が取られることそれ自体で、通貨の信認が必ずしも低下するとは言えないが、問題は、その時の政府の財政行動である。中央銀行の負債である通貨の信認は、本質的には、中央銀行が資産として保有する国債が将来の税収で返済されるという信認に基づいている。その段階においても、財政健全化が全くの手付かずで、経常費用が経常収入で賄えない状況が続くのなら、通貨の信認の大幅低下は避けられない。国債消化のために中央銀行のバランスシートが膨張し、その結果、利上げ局面で債務超過に陥った中央銀行が繰り延べ資産という勘定を立てても、あるいは交付国債での出資を受け入れても、十分な裏付けがあるとは見做さなくなる恐れがある。一度限りでは到底済まず、毎年繰り返されるのなら、深刻な事態を招く。長期金利の急騰は日銀の国債購入で避けることができるとしても、結局、通貨安とインフレのスパイラルを止めることはできなくなる。

となるらしい。