大学入学前から偽名で活動…人生をかけて別人になりきったロシア人スパイの末路


 オンラインで見ることができる「ビクター・ミューラー」の履歴書には、彼がアイルランドの首都ダブリンで大学を卒業し、米メリーランド州の名門校ジョンズ・ホプキンス大学院を卒業したと書かれている。

 問題は、これらの経歴はすべて偽装ではなく、事実であるということだ。ジョンズ・ホプキンス大学院の卒業生名簿にも「ピーター・ミュラー」の名前はある。

 つまりこのロシア人スパイは、大学や大学院に入る前から偽名を使い、ロシア人であることを隠して、将来スパイ工作を行うために経歴をじっくりと作ってきたことになる。人生をスパイ工作に捧げていると言えるのだ。
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