維新といえば、公明、自民の次に女性候補者の割合が低い党である。コロナ禍で大阪市長や府知事の会見を見る機会が増えたが、大きな声で威勢のいいことを言う、フェミ色の最も薄いマッチョな政党というイメージも強い。大阪維新、日本維新ともに問題を起こす議員も少なくない。北方領土訪問中に「戦争しないとどうしようもなくないですか」「女を買いたい」などと暴言をはいた国会議員や、路上で10代の女性に向けて男性器を露出して逮捕された東京都の港区議もいた。そもそも大阪は、人口比でいえば日本で最もコロナによる死者を出し、病院に行くこともできないまま苦しんだ人が多かった地域である。医療機関で防護服が不足しているからと使えない雨がっぱを供出させたり、うがい薬が有効だと記者会見を開いたりと迷走もした。それでも、この国は、“そんな”維新を選んだのだ。そのことに衝撃を受けている。