<特権を問う>米軍「違反確認されず」 低空飛行の最終報告 詳しい説明なく

在日米軍のヘリコプターが東京都心で日本のヘリならば違法となる低空飛行を繰り返している問題で、在日米軍司令部が事実確認を求めた日本政府に対して「国際民間航空機関(ICAO)のルールや日本の航空法と整合的な米軍の規則に反する飛行は確認されなかった」とする最終的な調査結果を報告したことが外務省への取材で判明した。在日米軍は規則違反は確認していないとしつつも、全飛行部隊に規則に従った飛行の徹底を改めて指示したという。

 外務省は取材に米側の結論を明らかにする一方で、在日米軍との詳しいやりとりは回答していない。米側も低空飛行の具体例を示して2021年4月に説明を求めた毎日新聞の質問に対して1年以上がたつ今も回答せず、飛行に問題はなかったとの結論に至った根拠や具体的な説明は示されていない。

 この問題は、毎日新聞が21年2月以降、米軍ヘリが新宿駅上空を約200メートルの高度で通過する様子などを証拠動画とともに報道。日本の航空法の高度基準はICAOのルールに準じたもので、人口密集地では機体から半径600メートル内にある最も高い建物の上端から300メートルの高さを「最低安全高度」と規定し、これよりも高く飛ぶように定めている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3274c9d5db209f7a9c282e1f98f06a1f6ffbf346