解体が進むメタボリズム建築「中銀カプセルタワービル」が残したもの  WIRED 2022.06.26


東京・汐留の高層ビル群を望む銀座の外縁。首都高速道路の高架に面してそびえ立つその建物は、
約50年にわたって異様な存在感を放ち続けてきた。

集合住宅というよりも、まるでコインランドリーにあるドラム式洗濯機を少しずつずらして積み重ねたような物体──。
それが、日本の建築運動「メタボリズム」の旗手であった建築家の黒川紀章が設計した「中銀カプセルタワービル」である。

その言葉の通り、メタボリズムは建築における“新陳代謝”を志向していた。
戦後の荒廃を経て迎えた高度成長期において、急速な経済成長に伴う社会の変化や人口の急増に合わせて、
まるで生物が新陳代謝するように都市が有機的に変化していく世界を、
黒川らは見据えていたのである。

https://wired.jp/gallery/nakagin-capsule-tower-building/