小雨が降る未明の国際通り。飲食店が入るビルの煌々(こうこう)とした明かりが、ぬれた路面を照らす。通りには連れだって歩く若者たち。平和通りのアーケードに入ると、湿気と汗っぽい独特の匂いが滞留していた。

 男性宅の向かいには1年半ほど前、午前5時まで営業するカラオケ酒場がオープンした。

■睡眠を妨げる酔客の大声

 店内は防音仕様が施されているものの、店の前でたむろする酔客の大声に睡眠を妨げられてきた。

 「毎週末のように警察に通報している。でも警察は客をその場から帰すだけ。次の日には同じことが繰り返される」。生まれ育った商店街で、今までになかった悩みに直面している。

 平和通り商店街には約20世帯が住む。ここ数年で安く酒を提供する飲食店が急増し、朝方まで営業する店も出始めた。

 那覇署には、路上での口論やけんかなどの通報も増えているという。4日未明には牧志の「パラソル通り」で男2人組による強盗致傷事件が発生した。

 午前3時45分、くだんのカラオケ酒場から若い男女6人が酩酊(めいてい)状態で出てきた。大声がアーケードに響く。集団は国際通り方面へ消えていった。

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 那覇の中心商店街で大衆酒場などの飲食店が増え、治安悪化や騒音、悪臭などの課題が浮上している。様変わりする商店街を取材した。(社会部・城間陽介)

https://news.yahoo.co.jp/articles/851103557852427a11a8f76c5a6c26f84cd77df2