なぜ女性の方が男性よりも寒さを感じやすいのか? Gigazine 2022年06月26日

男女の間にはさまざまな類似点があることがわかっている一方で、室内温度に関しては男性より女性の方が高い温度を好むとの研究結果が存在します。
オーストラリア・ボンド大学の健康科学部博士課程に在籍するシャーロット・フェルプス氏らは「女性の方が男性より寒がり」という傾向について、
以下のような理由を挙げています。

◆男性と女性の肉体的な差異
男性と女性の体重がほぼ同じであっても、体の熱を発生させる筋肉の量は女性の方が少ない傾向があるため、
男性の方が同じ温度でも暑く感じやすいとのこと。また、女性は皮膚と筋肉の間により多くの脂肪を持っていることもあり、
血管から遠い部分の皮膚はより寒く感じるそうです。加えて、女性は基礎代謝量が男性よりも低くて熱を産生しにくいことから、
温度が下がった時に寒さを感じやすいとフェルプス氏は述べています。

◆ホルモン分泌の違い
女性で多く分泌されるエストロゲンやプロゲステロンといったホルモンも、女性が男性と異なる温度感覚を持っている理由の1つです。
エストロゲンは四肢の血管を拡張するため、より多くの熱が空気を通じて放出されやすくなります。
また、プロゲステロンは内臓を温める領域に通じる皮膚の血管を収縮させて深部体温を低く保つため、
女性はより涼しいと感じるようになるとのこと。


https://gigazine.net/news/20220626-women-feel-cold-more-than-men/
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