消費者物価指数 9カ月連続上昇 懸念される「スクリューフレーション」とは

物価の上昇がさらに進む中、“スクリューフレーション”という現象が懸念されている。
調味料やお菓子、飲み物やパンも。
原材料価格や燃料費の高騰などにより、わたしたちの生活に押し寄せる値上げの波。
総務省が発表した5月の消費者物価指数は、生鮮食品を除いた指数が2021年の同じ月を2.1%上回って、9カ月連続で上昇した。
政府、日銀が目標としてきた2%を上回ったのは、2カ月連続。
電気代が18.6%、ガソリンが13.1%上昇するなど、エネルギー全体で17.1%の伸び幅となった。
食料では、食用油が36.2%、ポテトチップスが9.0%、ハンバーガーが7.6%上昇したほか、中国のロックダウンや半導体不足の影響を受けて、ルームエアコンも11.0%上昇。
円安が進む中、物価高による家計の負担増が鮮明になっている。
こうした中、懸念されるのが“スクリューフレーション”という現象。
低中所得層の生活を締め付ける“スクリューイング”と、食料やエネルギーの物価上昇“インフレーション”を合わせた造語で、リーマン・ショック後のアメリカでも問題になったという。
これは、食料品やエネルギーなど、生活必需品の値上がりが、2022年、どの程度の負担増になるかを年収別に表したもの。
1,000万円以上では負担率の増加が0.6ポイントにとどまる一方、300万円未満では2.2ポイントとなり、購入頻度の高い生活必需品の値上がりによる負担は、年収が低いほど大きくなる傾向にあることがわかる。
300万円未満で2.2ポイントという負担増は、消費税率3%の引き上げに相当するインパクトになるともされている。

https://www.fnn.jp/articles/-/380270
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