中国で3隻目になる空母が6月中旬に「福建」と命名され、進水しました。艦載機を発進させる電磁カタパルト(射出機)も新たに備えているそうです。中国の空母は、日本や地域の安全保障の深刻な脅威になるのでしょうか。中国情勢に詳しい防衛省防衛研究所の門間理良地域研究部長は、空母が中国の重荷になる可能性もあると指摘します。

――中国は空母を何隻建造するつもりでしょうか。

 福建は、2012年9月に就役した「遼寧」、19年12月に就役した「山東」に次ぐ3番目の空母です。空母は通常、運用と整備、訓練を4カ月周期で繰り返すとされています。3個の空母打撃群部隊ができれば、常に1個部隊が活動できる状態を整えたと言えるでしょう。

 中国は軍事的には6隻体制を理想としているかもしれません。6隻あれば、常時2隻が活動できます。1隻を南シナ海、もう1隻を東シナ海や台湾、西太平洋にそれぞれ展開したいのではないでしょうか。

 ただ、空母打撃群の建造・運用には膨大なカネが必要になります。いくら中国の経済力が巨大でも、4隻目を建造するかどうか、というところではないでしょうか。

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