男性のオメガ 3 系脂肪酸摂取量と配偶者に対する 暴力の関連について:エコチル調査

富山大学学術研究部医学系公衆衛生学講座の松村健太講師らのグループは、「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」のデータを用い、オメガ 3 系脂肪酸(青魚に多く含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)、エゴマ油やシソ油に多く含まれるα-リノレン酸など)を多く摂っている男性は、配偶者(パートナーを含む)に対して暴力を振るうリスクが低いことを明らかにしました。特に、ほとんど摂っていない男性でリスクが顕著に高いことから、オメガ 3 系脂肪酸を気持ち多めに摂取するように食習慣を変えることで、配偶者に対する暴力行為を減らせる可能性が示唆されました。

・この研究成果は精神医学系専門誌「Epidemiology and Psychiatric Sciences」に 2022 年6 月 23 日に掲載されました。

Matsumura K et al. Male intake of omega-3 fatty acids and risk of intimate partner violence perpetration: a nationwide birth cohort — the Japan Environment and Children's Study.

https://doi.org/10.1017/S2045796022000294

本研究は環境省の子どもの健康と環境に関する全国調査に係る予算を使用し行いました。

論文に示した見解は著者自らのものであり、環境省の見解ではありません。
https://research-er.jp/articles/view/112153