サウジ技術者を福島・浪江で育成へ 北海道のコンクリ会社が研修
7/8(金) 6:00

 福島県浪江町に研究・製造拠点を建設中の総合コンクリートメーカー「会沢高圧コンクリート」(北海道苫小牧市)は7日、サウジアラビアからの技術研修生約100人を同町で受け入れることを発表した。東京電力福島第1原発事故からの復興を目指す町は歓迎し、支援策を検討する。

 会沢高圧コンクリートは今秋、サウジの大手不動産開発企業グループ「アル・サエダン」と合弁会社を設立、現地で住宅建設事業に乗り出す。住宅の構造体を型枠で製作する会沢高圧コンクリートの技術が用いられるため、研修生の受け入れを要請されたという。

 会沢高圧コンクリートの研究・製造拠点「福島RDMセンター」は来年4月に完成の見通し。完成後は1年間に研修生10人のグループを計10回受け入れる。期間は1カ月~1カ月半で、滞在先は「福島いこいの村なみえ」などを予定する。

 サウジはこれまで建設事業の多くを外国人労働者に依存しており、自国の技術者養成が求められている。

 会沢高圧コンクリートの会沢祥弘(よしひろ)社長は7日、浪江町で記者会見し「サウジの建設業を担う人材を浪江で育成したい」と話した。アル・サエダングループのマシャエル・ビン・サエダン氏は「建設技術に加え、日本の文化をよく知る機会にしたい」と期待した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/beb73d195623b273c369ac8cb11afa738eb9f81a