県民割の「全国旅行支援」延期発表、斉藤国交相「実施する状況にはない」

 斉藤国土交通相は14日、旅行割引キャンペーン(県民割)の全国版にあたる新たな観光需要喚起策「全国旅行支援」の開始時期について、当初目指していた7月前半から延期すると正式に発表した。開始時期は、感染状況を見極めた上で判断する。これに伴い、現行の県民割は8月末まで延長する。

 斉藤氏は首相官邸で岸田首相と面会後、記者団の取材に応じ、「(新型コロナウイルス感染が再拡大している)現在の状況は全国旅行支援を実施する状況にはないと判断した」とし、「今後、感染状況を注視しながら改善が見られれば速やかに実施する」と述べた。

 政府は、感染状況の改善を条件に7月前半から全国旅行支援を実施するとしてきた。だが、13日開かれた厚生労働省の専門家会議で、新規感染者数が全都道府県で増加し、今後も増加が続くことへの懸念が示されたことから、開始を見送った。

 8月末までの延長を決めた現行の県民割は、お盆期間を含めて、各都道府県の判断で継続できるようにした。

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20220714-OYT1T50172/amp/