四月十三日告示、二十日投票の愛知県碧南市長選挙に立候補を予定している同市議が、統一協会の幹部活動家を意味する集団結婚(合同結婚式)参加者だったことが三十日までに判明。全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)が「行政の長になる者の説明責任がある」として、霊感商法などの違法行為から市民をどう守るのかただす公開質問状を送りました。

 立候補を予定しているのは禰宜田(ねぎた)政信氏(56)。一九九六年に市議初当選の三期目で、議長も経験しています。前市長、JAあいち幹部ら地元有力者を後援会役員にし、市長選挙の準備をしています。

 禰宜田氏は、八二年十月にソウルで開かれた集団結婚(六千組)に参加。教祖文鮮明が指名する韓国人女性と結婚しました。集団結婚は、統一協会の教義の根幹となる儀式。信仰や活動実績で参加が許され、相手(相対者)は文鮮明の指名で決まります。
 


 全国弁連は質問状で、統一協会は日本人信者に霊感商法など詐欺的脅迫的な集金活動や信者勧誘を強制し、違法判決を受けても続けており、このような集団にどう対応するのか、有権者は知る必要があると指摘。▽協会の献金、伝道指示にこれまでどう対応し、今後どうするのか▽今後、統一協会関係者とどうかかわるのか▽違法活動から市民を守る責任をどう果たすのか――などを聞いています。

 禰宜田氏の事務所は「文書を見たうえで本人と協議する」(事務長)としています。

集団結婚(合同結婚式) 協会用語では「祝福」。信者女性が教祖文鮮明と交わることで「血統転換」がはかられ、教祖の指名する男性と結婚することによって原罪のない子孫をつくることができるという“血分け”教義を象徴化したもの。当初は活動実績を積んだ者が許されていましたが、最近はマスプロ化し、「祝福献金」などを名目にした金集めが主眼だとされています。

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-03-31/2008033115_02_0.html