日本の左派やリベラルが、安倍元首相に完全に敗北したワケ
髙橋 洋一

雇用と外交安全保障という政策で完敗した左派は、「モリカケサクラ」というスキャンダルで安倍元首相を攻めるしかなかった。
しかし、その結果は左派にとって無残だ。

モリカケでは安倍元首相への嫌疑はまったく出なかった。財務省による公文書改竄があったが、
元財務官僚の佐川氏が自らの国会答弁ミスを糊塗する保身によって生じたものであり、安倍元首相には無関係だ。

サクラでは、安倍元首相の秘書に対する政治資金規正法不記載のみで安倍元首相は不起訴に終わった。
これらがモリカケサクラの司法による結果のすべてである。

安倍元首相については、国内では、左派メディアの影響でモリカケサクラのマイナスイメージが強かったが、
海外では経済・外交安全保障での成果により高い評価を得ている。今回、この好対照が露わになった。

これは、安倍元首相を嫌った人がどういう方々であったのかも、明らかにしてしまった。
これまで、ネットを中心としたいわゆる「ネトウヨ」が安倍元首相を支持しているとされてきたが、
銃殺事件の後の事件現場や増上寺、自民党への献花の状況を見ると、国内でも安倍元首相を慕う人は多い。
一部左派メディアの報道に影響を受けなかった人が少なくなかったことは明白だ。

その上、海外からの弔問も凄い。エリザベス女王、ローマ法王をはじめ、トランプ前大統領、バイデン大統領、
そしてプーチン大統領と世界各国の要人から追悼の言葉が寄せられた。
さらにブリンケン国務長官や台湾の頼清徳副総統が来日し、弔問に訪れた。
弔意の数は、259ヵ国・地域や機関などから計1700以上にのぼっている。
オーストラリアでは各都市の建物をライトアップし、インドは全土で喪に服した。
米上院では安倍元首相の功績をたたえる決議案が提出された。

これだけ内外から慕われたのだから、安倍元首相の国葬は当然だろう。
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