◆発表のポイント

免疫学的知見に基づく宿主内免疫応答の数理モデルを開発し、新型コロナウイルス感染症患者の臨床データに適用した。
平均的ウイルス量が宿主内で産生される場合でも、ウイルスが体内から完全には除去されずに持続感染する可能性が、数理モデルにより示された。
発症後約7ヶ月経過した時点でも、自然免疫の一つ樹状細胞が多くの患者で著しく減少したままであることが報告されており、宿主内持続感染が原因の一つとなることを、数理モデルにより明らかにした。
不十分な免疫応答は、重症化および持続感染のリスク要因であり、感染後の患者で認められる新型コロナ後遺症 (Long COVID)の主な原因の一つとして、宿主内持続感染の可能性を示した
http://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id984.html