※ フィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。


—私はほとほとに困り果てていた。

先日勤めていた会社を辞めた。
会社と言っても正社員ではなく、派遣社員としての勤務だったが、自由奔放な性格の私は責任を課される事を嫌い、自ら望んで派遣社員に留まっていたのだ。

休日は自由で残業もなく、まとまった金は入らず貯金はほとんどないものの、快適な生活を送っていた。

所謂独身貴族というやつだ。

だが、あの若造の態度だけは許せなかった。