《北朝鮮と統一教会》「個人を『指導者』や『教祖』として奉って大衆洗脳の道具に」韓国情報当局者が告白する“親書の存在”と“莫大なカネの流れ”

https://bunshun.jp/articles/-/56024

「金正日から統一教会の文鮮明総裁(享年92)に届けられた親書がある」

 声を潜めてこう証言するのは、ある韓国の情報当局者だ。

 この当局者が、その「事実」をはじめて耳にしたのは、20数年前。ある脱北者と接触した時のことだった。

「私が接触したのは、1990年代の後半に北韓(北朝鮮)から渡ってきた脱北者でした。当時、北は大飢饉や、核ミサイル開発への過剰投資の影響で疲弊し、金正日の政権基盤は揺らぎに揺らいでいた。一般大衆のみならず、朝鮮労働党の高官にも脱北が相次いでいた時期で、その男も政権中枢のそばにいた元高官、いわゆる『高位脱北者』と呼ばれる一人でした」

 北の外交部門にも関わっていたという脱北者は2013年12月、金正恩(キム・ジョンウン)に粛清された張成沢(チャン・ソンテク)とも交流があり、「北の機密情報に触れる機会が多かったのは間違いない」(前出の情報当局者)人物だったという。

 その人物の口からついて出たのが、世界規模で展開する新興宗教の教祖と、独裁国家の首領の名前だったというのだ。

さらに証言を重ねた男は、「統一教会が展開する北の事業」についても詳細を明かした。

知られざるその中身と、北朝鮮と統一教会の“本当の関係”とは――。