豊島将之九段が永瀬拓矢王座への挑戦権獲得 王位戦に続き今期2つ目のタイトル挑戦 大橋貴洸六段を123手で破る/将棋・王座戦挑戦者決定戦
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 将棋の王座戦挑戦者決定戦が7月25日に行われ、豊島将之九段(32)が大橋貴洸六段(29)に勝利し、永瀬拓矢王座(29)への挑戦権を獲得した。豊島九段は8期ぶり2度目の王座挑戦。藤井聡太王位(竜王、叡王、王将、棋聖、20)へ挑戦中の王位戦七番勝負に続くタイトル挑戦を決めた。

 豊島九段が圧巻の指し回しで、実力者の大橋六段を破った。本局は振り駒の結果、先手番は豊島九段に。力戦相居飛車の出だしから、大橋六段が金を上がる工夫を見せるなど研究を思わせる積極的な序盤戦を展開した。しかし、豊島九段は駒得と陣形の堅さを主張にペースを掴むと、じわじわとリードを拡大。大橋六段に反撃のチャンスを与えずに押し切った。

 この結果で、豊島九段は永瀬王座への挑戦権を獲得。8期ぶり2度目の挑戦を決め、「今期(の王座戦)が始まった時は挑戦は難しいと思っていたが、今期に入ってからは思ったよりも成績が出ている。永瀬さんは鋭い攻めと粘り強さを両方兼ね備えている。番勝負は厳しい戦いになると思うが、しっかり準備して臨めたら」と話した。

 一方、初のタイトル挑戦を逃した大橋六段は、「あまり指したことのない将棋でよくわからなかった。模様が良くなったところもあったと思うが、うまく指しきれなかったのが反省点。次に生かしていきたい」と前を向いた。

 王座戦五番勝負は8月31日、東京都港区の「グランドプリンスホテル新高輪」で開幕。永瀬王座と豊島九段がタイトル戦で激突するのは、4勝3敗2持将棋1千日手の激闘を繰り広げた第5期叡王戦七番勝負以来2年ぶりとなる。豊島九段は現在、王位戦七番勝負で藤井王位に挑戦中。2冠獲得も視野に、充実の夏秋を過ごす。
(ABEMA/将棋チャンネルより)